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【開催報告】フランス国立社会科学高等研究院とのMOU締結

On October 21, 2024, the Institut Pasteur du Japon (IPJ) held a signing ceremony at the Embassy of 2024年10月21日、IPJはフランス国立社会科学高等研究院(院長:Romain Huret)と在日フランス大使館で調印式を開催し、研究連携協定(Memorandum of Understanding: MOU)を締結しました。

フランス国立社会科学高等研究院は、人文社会科学領域で欧州最大規模の大学院課程に特化した教育・研究機関であり、1984年に設立されました。人類学、歴史学、社会学、経済学、政治学などの学問を横断的に研究することで、先端的な知識を創造することに力を入れており、近年はグローバルな研究やフランス国外との学術交流にも積極的に取り組んでいます。

今回の協定を通じて、医学及び社会科学の双方の視点から、加齢や高齢社会に関する研究を行い、新たな社会貢献を実現することを目指し、以下のとおり連携してまいります。

  1. 日本における高齢化が経済に与える影響に関する共同研究を行うこと
  2. 京都大学におけるパスツール加齢医学研究センター(PARC)と加齢に関する社会的研究への協力をすること
  3. 科学的イベント、出版、研究文書やデータの交換を促進するために協力すること
  4. 協力体制を発展させ、協力分野を拡大するために、各機関から権限を与えられた関係者の訪問を促進すること
  5. その他の科学交流や共同研究活動の機会を特定すること

フランス国立社会科学高等研究院のRomain Huret院長は、社会科学に耳を傾けることの重要性を強調した上で、今回のMOU締結により、社会科学および医学の領域で活躍する方々が、時間をかけて深い議論をすることができると喜びを示しました。特に、加齢に関する学術領域は、現在の日本や今後のフランスで加速する高齢化社会への対処に必要不可欠であり、医学やテクノロジー単独でのアプローチではなく、社会科学との協力体制を構築することこそが解決の糸口となるとお話されました。

続いて、日本パスツール研究所の松田文彦共同代表理事は、自身の研究を振り返り、かつてヒトの免疫について医学的及び社会科学的アプローチを行った際の気づきや面白さについて共有されました。また、社会科学の分野で世界的に名高い機関とMOUを締結できたことを光栄に思い、今後の研究の発展に向けて尽力することを誓いました。