2024年8月28日、Pasteur English Immersion Club (PEIC) はカンボジア・パスツール研究所免疫学ユニットの責任者であるDr. Tineke Cantaertをお招きし、セッションを開催しました。
Dr. Cantaertは、デング熱やジカウイルスなどを人に感染させることで知られるヤブカ(Aedes)属の蚊に、人間の皮膚がどのように反応するかに関する研究を発表しました。
2020年から2021年にかけて行われたこの研究では、カンボジアで30名の健康な成人を対象に実験を行い、蚊に刺された後の皮膚生検を行い、免疫反応を分析しました。その結果、カギとなる免疫細胞タイプと反応が分かり、これを研究することで蚊刺されが免疫機能に与える影響をより深く理解し、新しい治療法やワクチンの開発に貢献する可能性があると考えられます。(研究の詳細はこちら(英文)をご覧ください。)
プレゼンテーション後、参加者はDr. Cantaertと蚊の唾液タンパク質の機能や、細胞分裂の回数を分析するために用いられるフローサイトメトリー技術について話し合いました。さらに話はデングウイルスがヒトに移り感染していく具体的なプロセスまで展開しました。
セッションの終わりに、Dr. Cantaertは所属する研究室を紹介し、その他行われている研究について説明しました。デング熱や狂犬病の新しいワクチン戦略の研究や、アルボウイルスのバイオマーカーの発見に関する研究を紹介し、研究室の学生たちの日々の努力と彼らとのコミュニケーションの重要性について説明されました。
8月のゲストスピーカーとしてご登壇くださったDr.Cantaertに、心より感謝申し上げます。カンボジアにあるDr. Cantaertの研究室にご興味のある方は、contact@pasteur.jpにご連絡ください。
Pasteur English Immersion Club (PEIC) は、日本の若手研究者が将来国際的に活躍するために必要な英語力や論理的思考力を向上させることを目的とした定期的な勉強会を開催しています。興味のある方は、こちらの情報をご確認の上、お気軽にお問い合わせください。