2024年8月28日、Pasteur English Immersion Club (PEIC) はインド国立免疫学研究所ワクチン免疫学研究室の責任者を務めていらっしゃるDr. Nimesh Guptaを講師としてお招きし、勉強会を開催しました。Dr. Guptaは、ご自身が免疫学に関心を持ったきっかけや、キャリアの分岐点での意思決定について詳しくお話してくださり、その後ワクチンによる免疫反応を理解するための基礎知識を説明くださり、最後にご自身のご研究について紹介してくださりました。
先生が紹介してくださった研究の1つは、インドで開発された不活化型のコロナワクチンであるBBV-152の免疫反応に関する研究でした。接種後6ヶ月間にわたる細胞性や液性免疫の質や持続性を評価したもので。ワクチンによって誘導された抗体の量やその抗体のそれぞれの変異株に対する反応、そしてSARS – CoV – 2に得意的なCD4陽性T細胞及びCD8陽性T細胞に着目されました。最後に結論として、接種後6ヶ月 間は、強力な免疫記憶を維持することが示されました。(研究の詳細はこちら(英文)をご覧ください。)
ご講演の後のQ&Aセッションでは、地域社会におけるワクチン接種率を向上させるための戦略についての質問があり、Dr. Guptaは、ワクチンの安全性と有効性について科学者が積極的に議論に参加し、一般市民との信頼関係を築くことの重要性を強調しました。
最後に、現在進行中の研究について、副反応を最小限に抑えながら生体防御を達成する方法についてお話されました。また、将来は、過剰な免疫反応を避け、最小限の投与量で十分な免疫を獲得することができるようワクチンの研究・開発に尽力したい。
ゲストスピーカーとして今回ご登壇くださったDr.Guptatに、心より感謝申し上げます。お忙しいところ、貴重なお時間を割いてくださり本当にありがとうございました。Dr. Guptaの研究について詳しく知りたい方や、今後の機会についてご興味のある方は、contact@pasteur.jpまでご連絡ください。Pasteur English Immersion Club (PEIC) では、日本の若手研究者が将来国際的に活躍するために必要な英語力や論理的思考力を向上させることを目的とした定期的な勉強会を開催しています。興味のある方は、こちらの情報をご確認の上、お気軽にお問い合わせください。