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開催報告: Pasteur English Immersion Club (PEIC), Prof. Tineke Cantaert

2024年8月28日、Pasteur English Immersion Club (PEIC) はカンボジア・パスツール研究所免疫学部門の責任者を務めていらっしゃるDr. Tineke Cantaertを講師としてお招きし、勉強会を開催しました。

Dr. Cantaertは、デング熱やジカウイルスなどを人に感染させる媒介として知られるヤブカ(Aedes)属の蚊に対する、人間の皮膚での免疫反応についてご講演されました。

カンボジアで30名の健康な成人を対象に実験を行い、蚊に刺された後の皮膚生検によって、免疫反応を分析しました。その結果、活性化される免疫細胞の種類と反応の違いが分かりました。この結果は、蚊が免疫機能に与える影響をより理解し、感染症の新しい治療法やワクチンの開発に貢献する可能性があると考えられます。(研究の詳細はこちら(英文)をご覧ください。)

ご講演の後のQ&Aセッションでは、蚊の唾液含まれるタンパク質の機能や、細胞分裂の回数を分析するために用いられるフローサイトメトリー技術について話し合いました。さらに話はデングウイルスがヒトに移り感染していく具体的なプロセス等まで展開しました。

セッションの終わりに、Dr. Cantaertは所属する研究室を紹介し、その他行われている研究について説明しました。デング熱や狂犬病の新しいワクチン戦略の研究や、アルボウイルスのバイオマーカーの発見に関する研究を紹介し、研究室の学生たちの日々の努力と彼らとのコミュニケーションの重要性について説明されました。

ゲストスピーカーとして今回ご登壇くださったDr.Cantaertに、心より感謝申し上げます。お忙しいところ、貴重なお時間を割いてくださり本当にありがとうございました。Dr. Cantaertの研究室にご興味のある方は、contact@pasteur.jpまでご連絡ください。

Pasteur English Immersion Club (PEIC)では、日本の若手研究者が将来国際的に活躍するために必要な英語力や論理的思考力を向上させることを目的とした定期的な勉強会を開催しています。興味のある方は、こちらの情報をご確認の上、お気軽にお問い合わせください。